• 岐阜県揖斐郡池田町。山のふもとの小さな町。のどかな日常。

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    若手農家さんの新しいアイデアやこだわり。

    田舎から、そのままのカタチで、全国に届けたい。

まこと農場



未来を変えるほうれん草

「うちのは、わからんやつは食べてもらわんでええでね・・」

最初の一言で取材スタッフは一瞬で凍りついた。
気難しい顔を見せる「まこと農場」美味ちゃんの生産者、福田誠さん。
しかし、話を進めるとそこには農業を愛してやまない福田さんが見えてきた。



農業を一から考え直す。

「まこと農場」では池田町の中でも一際異彩を放ち、農業に新しい考えを注入している。
今までの農業にワンランク上の付加価値をつけるべく科学的根拠と研究成果に基づいた 生産をしているのだ。
そのきっかけとなったのは数十年前、農協で働いていた福田さんの父の元に届いた「土壌を良くするミミズ糞堆肥」
その存在に興味と疑問を感じた福田さんはその堆肥を作る会社に問い合わせ、そこから紹介された理論に基づく農業の勉強会 に参加した。
そのときに話をされた 東京大学 農学部卒 農学博士の方の話に感銘を受け、理論に基づいた科学の農業に目覚めた。 もちろんそれは一時的な興味ではなく、茨城に住むその博士の下を2年間通いつめたという。

福田さんは言う「今までの作り方を伝授されて、当たり前のように同じことをして、同じものを作り続けても 農業は衰退するばっかやでね。海外とか、広大な敷地で大量に安く作ったものと比べられたら消費者は たちまちそっちを選ぶやろう?」

「だったら、より選んでもらえるものを作るしか生き残る道はないやろ?」

そう、福田さんの農法はまさに選んでもらえるワンランク上の付加価値がある農業なのだ。

 


細胞から作り方を変える。

「まこと農業」ではさまざまな作物を作っているが、その中でも特に研究の成果が出ている 作物がほうれん草の「美味ちゃん」(商品名)だ。

福田さんが研究しているのは気温、水の量や肥料の成分比率、濃度などよって、作物の細胞から 作り方を変える農法だ。 いかに健康体の作物を作るかがテーマなのだ。これによって出来ることが色々あるという。

健康体は細胞一つ一つがしっかりしているから歯ごたえがシャキシャキである。
余計なものを吸収させなければエグミや苦味、渋みを抑えることが出来る。(格段に美味しくなる)
耐寒性、耐候性に強い(連作障害無し)
害虫に強いから農薬が必要ない。(まこと農場のほうれん草は無農薬)
ハイレベルの安心、安全を提供できる。
栄養吸収率を変えることで作物の収穫時期もある程度コントロールできる。
健康体なので日持ちがよく鮮度が良い状態が長い。

ちなみに新鮮と鮮度は違うことを知っているだろうか?
野菜は新鮮に限るというが、どんな状態の野菜でも収穫したときはすべて新鮮という。
しかし、鮮度は健康な野菜しかその新鮮度を保つことができない。健康でないものは時間ごとに鮮度はどんどん低下していく。

まこと農場のほうれん草は鮮度保持力のテストのためにJA(全農)に協力を得て 香港に輸出テストなどもしており、わざわざ時間がかかり環境が悪い輸送方法の船便にて、通常葉物野菜では ありえない、2週間の品質、状態維持の成功結果を得ている。 長期に鮮度を保つほうれん草だということを 立証付けたのだ。

この農法で、意識をしていなかったが自然に出来たこともあった。 糖度の変化である。
通常ほうれん草の糖度は1〜2であるが、「美味ちゃん」は3.8〜5.0、 意識をして育てると7.4(イチゴ並み)まであげられることも解ったという。



本当のほうれん草の味

インタビューの途中、福田さんはおもむろにほうれん草を出してきて、私たちに その場で生で食べることを進めてきた。

通常、ほうれん草はエグミが強くて生で食べるということはしない。

皆さんが生で食べているサラダほうれん草は、品種改良されていて 葉も小さく本来のほうれん草とはまったく違う。
しかし、まこと農場のほうれん草はしっかりとした葉がある昔からのほうれん草だ。

私たちは疑いながらも、ほうれん草をかじってみた。
するとどうだろう、エグミどころか、ほのかな甘みがあって美味い。
おののく私たちを尻目に福田さんは笑顔で言った 。

「それが本当のほうれん草の味や」

正直、本当にびっくりした。
美味しいものに出会ったときは言葉が出ない。 一束ぺろりと食べてしまった。
そのとき脳裏に浮かんだのは、サラダはもちろん、パスタや サンドウィッチ、お浸しや、ジュースなど、今までになかったほうれん草の可能性が湧いて出てきた。

ほうれん草には、カルシウム、カリウム、マグネシウム、鉄分、ビタミンE、ナトリウム 食物繊維、ビタミンC、βカロチン、葉酸がたっぷり含まれている。
国が作る五大栄養素表(家庭科などで習う表)にも必ず出てくる栄養満点の野菜の代表なのだ。
まこと農場のほうれん草、美味ちゃんは、今まで湯がくことによって欠落していた栄養素が生で食べれることによって そのまま採れるようになった。

余談だが面白い話がある。最初ほうれん草を作り始めたときは、ねずみに蒔いた種をよく食べられたという。 しかし、ここ数年は成長したほうれん草そのものが食べられるようになった。 ねずみにとっても美味いほうれん草ということが証明された。


美味しい!を池田町から

今現在、まこと農場のほうれん草は、厳選された食品をそろえる高級スーパーでのみ販売されている。

すでに目利きのバイヤーによるワンランク上の位置づけなのだ。

福田さんは言う「この農法はあらゆる作物に応用することが出来る。まずはこの池田から、そして日本全体へ世界へ農業が前進できればいい」

そう、農業を愛してやまない福田誠さんが作るほうれん草、美味ちゃんは、これからの農業を背負って立つ、未来を変えるほうれん草なのだ。

弱点は唯一つ。「人は食べてみなけりゃその美味さに気づかない」ってとこだ。

食べればその美味さに気づき、もう不味いものには戻れない。

皆さんの人生に「え?何これ!美味しい!」を1つ増やしてみてはいかがでしょう。



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