おたからふぁーむ
「大笑い」「楽しく」「体イキイキ」「楽園」
頭文字をとって、おたからふぁーむ。
僕たち音楽農民アホフンジャー。
野菜にかける言葉は「ありがとう」
池田山を背にしながら大地の恵みを楽しそうに収穫している。
おたからふぁーむは、コボちゃんとけんちゃんの二人で営む農園。
ふたりは中高の同級生で別々の社会経験の後
大人になってたまたま農業をはじめたいタイミングが一緒だった。
2014年、二人は無農薬野菜ユニットを組んだ。
とびっきり楽しくて、とびっきり愛情たっぷりなユニット。
飲食店のシェフは絶賛する。
「二人のつくる野菜は美味しさに愛を感じる」
二人の人柄もあって、おたからふぁーむファンが急増中とのこと。
今回はおたからのお一人、コボちゃんこと小林利弘さんに話を伺った。
- Q:
- 農業を始めたきっかけは?
- コボちゃん
- 20代で通風になったのがきっかけ。
自分の体や食べ物について考えるようになった。
以前の仕事は大工や工場の夜勤。
不規則で暴飲暴食の生活だったから
とにかく改善しようと食生活に気をつけた。
そしたら通風も治って
食べ物ってスゴイ大事なんやなーって実感(笑)
もともと「衣食住」に感心ががあって
無農薬で安心安全な野菜を作りたいなって。
それで新規就農者支援の学校で
実践ふくめて8ケ月学んだ。それが2013年。 - Q:
- おたから農法、こだわりは?
- コボちゃん
- 菌と炭を使う「超好熱菌を使ったセイショー式農法」が特徴。
愛知県吉良町の神谷さんのセイショー式を用いて、
地温を上げ、土が病気になりにくいような健康状態を維持してる。
その土で育った健康野菜には虫も付かないから
無農薬で元気な野菜が育つ。
そこにおたからふぁーむならではの
「言霊」「ジャンベ」「結界」を融合させてね。
Q:- 「言霊」「ジャンベ」「結界」?
- コボちゃん
- 「言霊(ことだま)」は野菜に話しかけること。
「ありがとう」「みんなが美味しいって、食べてくれたよ」
そんな風に作業しながら毎日話しかける。
気持ちはちゃんと野菜に伝わる。
野菜の顔色がよくなって、美味しくなっていくよ。
アフリカ楽器の「ジャンべ(太鼓)」は最後のスパイス。
野菜が元気になるんよ。僕らも楽しいし、一石二鳥やね(笑)
農業のこと何も知らなくて初めて間もないから
とにかく自分たちでいいなって思ったことは信じて取り入れたい。
野菜は安心、安全で美味しい野菜作りを一番大事にしてます。
そのためには、小さな積み重ねが大事かなぁと。
Q:
- 農業をはじめて変わったことはある?
- コボちゃん
- 健康!ずっと通風にはなってない(笑)
あとそやね、モノの見方、考え方は変わったかも。
もともと暴飲暴食したり、現実的でガツガツしてたけど
自然に寄り添う考え方に変わったかな。
自然が先生やでね。
いいも悪いも受け止めなあかん。
何か分からんことがあったら、自然を見て真似てみる。 - Q:
- どんな人に食べてもらいたい?
- コボちゃん
- ぜひ、こどもたちに!
生命力ある美味しい野菜で体イキイキ元気いっぱいに育ってもらって
これからの日本を作っていって欲しい。
それから遠くの人にも食べて欲しい。
野菜を通じて池田町を少しでも知ってもらえたら嬉しいね。
プチ田舎、めっちゃいいとこやでねー(笑) - Q:
- すごく種類が豊富だけど、何がおすすめ?
- コボちゃん
- 野菜全部。と言いたいとこやけど、
特にお客様からの評判が良いのは「とうもろこし」「きゅうり」「人参」やね。
珍しい野菜にもチャレンジしたいと思ってて
野菜セットが届いて蓋をあけるのを楽しみにしてくれるといいな。
- Q:
- おたからふぁーむの野菜って、どこか美しさを感じるんだけど?
- コボちゃん
- わ、気づいてくれました?笑
畑全体もだけど、野菜ひとつひとつに意識を向けている。
無農薬野菜だから形が悪くても多少虫食いがあっても当たり前。
って言うのは、もう古いかなって。
無農薬でも形のいいもの。丁度良い大きさのもの。
虫食いの無いもの。色つやあって美味しそうなもの。
そんな野菜を目指したいんよね。
見た目ってやっぱり大事やん(笑)
まずは目で「美味しそう」て思えて、実際に味わって、
その期待以上の美味しさがあるってところまで行き着きたい。
取材中、もの静かに語りながらも、撮影となると
サービス精神旺盛でいろんなポーズをとってくれるお茶目なコボちゃん。
野菜を通じてお客様に健康になってもらいたい。楽しんでもらいたい。
自分たちも楽しむ。そんなこだわりが伝わってきました。
コボちゃんとけんちゃんのような若者が池田町に居ること。
それが池田町にとってまさに「おたから」だと思う。
おたからふぁーむ
コボちゃん:小林利弘
けんちゃん:五十川ケンイチ